花見の本来の意味。

polepole_tea2010-04-05

一説によりますと…。

もともとサクラの「サ」は田の神、クラは神座(神のいる場所)という意味があり、サクラというのは田の神が高い山から里に降りてくるとき、一旦留まる常緑の木や花の咲く木の全体を表す言葉でした。


中でも薄ピンク色に咲く桜の花が稲の花に見立てられ、秋に訪れる大収穫の占いに使われることになったので、サクラの代表として、桜の木が花見の代表格となりました。

春になると桜の木に降りてきた豊作の神様を料理と酒でもてなし、人間もその神の御加護を供に享受させて頂くのが花見の本来の意味であり、花見は単なる行楽ではなく、農耕に基づいた極めて神聖な祭事であります。

満開に咲いた桜の花びらは、一つ一つが魂で、やがて風にのって里におり、稲の一つ一つの稲魂となります。
そしてお米となって、人の生命をつなぎ、秋の亥の子のお祝いとともに山に帰り、年越しの夜、福をもたらしに家々の戸を叩くのです。


今日咲いている桜の花びらに感謝。
でももうすぐ必ず散るでしょう。
それが散ったとしても、風に乗って稲になるのです。
お米となって我々の命をつないでくれる…。