風が強く吹いているの読後日記
やっぱ青春ってめちゃいいですね。
多少文章の表現力が乏しかったり、会話に頼ったり、雑さを感じる場面はあるんですけど、そんな小さな雑音は青春の場面設定が全部吹き飛ばしてくれます。
走ったことない人が一年そこそこの練習で、キロ3分ちょいのペースで走ることが非現実的であることは、マラソンに挑戦したことがある人ならすぐに感じる違和感だと思う。
でもそんなんはええですやん。この壮大な青春物語を楽しみましょうよ。
中継所から携帯でやり取りする場面がまた現代っぽくって素敵です。
そして何よりも。
走ることってなんなのか。それは走っていればわかる。
このエピローグの文章に尽きると思う。
だって走っていてもわからないからみんな聞いてるのに、その答えは走っていればわかるという。
でも走ってる人は本当にその答えが知りたいわけではない。
だって答えも知らずに何年も毎日走ってるんだから。