赤い薬。

polepole_tea2010-03-10

劇団MONOの2010年公演を見てきました。
http://www.c-mono.com/
この劇団との出会いは2004年に遡ります。
「相対的浮世絵」という公演でした。


「演劇」という世界は。
スズナリや本多劇場など憧れの聖地がある下北沢を中心に。
どうしても才能豊かな作家さんや役者さんが。
東京に集中してしまう傾向にあります。
関西では若い才能が「お笑い」に集中しちゃうので。
演劇が育たない傾向にあると思います。
「新喜劇」という存在がやっぱり関西人の心の中で。
大き過ぎるのでしょうか。


閑話休題
そんな競争環境の激しい中。
京都の小さい劇団が東京で公演をうつことが難しいはずなのに。
この劇団MONOは当時から東京でも人気がありました。
よく調べてみると大学の先輩でした。


というのもあったりして。
東京で「相対的浮世絵」を見てからずっとマークしていた劇団でした。
私が京都に帰って来てから。
やっと見れたのが「床下のほら吹き男」という公演。
これはリフォーム注文してみたら。
床下にほら吹き男がずっと生活していたという。
非常に斬新な設定ですが。
私の笑いのツボにぴったりとフィットしてしまいまして。
水沼健さん演じるほら吹き男が小さい扉から出る度に。
吹き出すほど笑いました。


で、今回が「赤い薬」。
昔の公演のリメイクだそうでそれは知らなかったのですが。
新薬開発人体実験で閉じ込められたそれぞれの事情を持つ被験者たちが。
薬のリスクを常に感じながら密室で織り成す医者や看護師との人間模様が。
なんとも滑稽なはずなんですけど。
実際に公演を見終わってみると。
非常に孤独の切なさや人生の無常さを感じる作品に仕上がっています。
関西地方の公演はもう終わってまして。
3月中は他の都市を回るみたいです。


また2004年の「相対的浮世絵」については。
G2さんと土田さんがコラボレーションして。
近日中にリメイク公演があるみたいです。
http://www.g2produce.com/other/soutaiteki/index.html
これもぜひ必見ですね。


土田さんの才能に酔いしれながら。
今年で20周年の今後の劇団MONOの活躍に益々期待でございます。
同じ京都人として心から応援しております。