空で一句。(2009年10月20日執筆)
空ってこんなに青かったっけな。
男は走りながら空を見上げてそうつぶやいた。
いつものコース。
いつもの時間。
何度も何度も同じ空を見て走ってきたけど、今日に限って空は一段と青く見えた。
空の色は容易に比較は出来ない。
比較する空の色はもう過去のものだから。
空の色がいつもと違う色に見えることが良くある。
それは空の色が変化しているのではなく、自分の心の色が変化していることに他ならない。
そうだ。
空の色は心の中にあるんだ。
心が荒み、傷だらけだったしたら、どのような青い空もきっと濁って見える。
心が晴れ、空気でいっぱいに満たされたとしたら、どのような青い空もきっと澄んで見える。
そうだ。
本当の空の色は自分の目で確かめよう。
すると色眼鏡をかけた人の多さに気づくことだろう。
だってそりゃそうでしょう。
本当の空は…
本当の空は…
見つめられないぐらいにまぶしいから…
多謝青空
(青空よ、本当にありがとう)
因製歌曲一首
(よって私は一首の歌を作り)
代空述意
(空の心情を代わりに述べてみようと思う)
こころ色 まぶしいほどの 青い空 風吹く今こそ 飛んでいこうぞ
(大意:空の色はこころの色を写し出す そうまぶしいほど見つめることができない空を見たら それはきっとこれまでに見たこともない青い空であることに気がつく それは同時に風が吹いている 少しづつ風が吹いていることを意味している 飛ぶならいましかない 次第に強く吹く風に身をゆだねて 飛んでいこうぞ さぁ 思うままに 飛んでいこうぞ)
詠み人知らず